1890-1920年代にかけてイッタラ社でつくられた、国章・県章が刻印されたシュガーボウルです。
1899年の2月15日、当時フィンランドを支配下に置いていたロシアは、官僚支配や言論統制など厳しい措置を講じます(二月宣言)。強く反発したフィンランドの人々は、その頃から愛国/独立への思想が強まり、イッタラ社/カルフラ社/ヌータヤルヴィ社では国章や県章が刻印されたガラスが製造されました。今も愛され続けているJ.シベリウスの交響詩『フィンランディア』が生まれたのもこの頃です。
こちらのガラスには、ウーシマー県・北ポフヤンマー県・オーランド自治県・南西スオミ県・サタクンタ県・カンタ=ハメ県・北カルヤラ県・北サヴォ県・ラッピ県の県章が、そして中央にはフィンランドの国章が刻まれています。自分たちは何者か、どこから来たのか、そしてどこへ向かうのか、と自身のアイデンティティを問い続けていた当時の人々にとって、故郷の印が刻まれたこのアイテムはお守りのようなものだったのかも知れません。
写真24,25:1922年のイッタラ=カルフラ社の製品カタログより
—
メーカー:Iittala
シリーズ:
デザイナー:Alfred Gustafsson
年代:1890-1920年代
サイズ:φ11.0×H9.0cm
コンディション:
古いIITTALAのロゴが刻印されています。ふちに小さなカケ(写真23)がございます。その他に目立つキズやカケもなく、製造年代を考慮すると、とてもきれいな状態と言えます。
———
お取り扱いするヴィンテージ品は、北欧の家庭で使用されていたものが多く、写真に写りきらない小さなキズや使用感が残る場合がございます。
また、当時の手仕事ならではの個体差や、製造時に発生した気泡、色味・厚みの違いが見られる場合があることをご了承ください。